「バンダを引き上げる」とは、結局どういうこと? 〜アシュタンガヨガの「感覚論」を「解剖学」へ翻訳する挑戦〜

クラスで感じる「あの」モヤモヤ

アシュタンガヨガの先生って大体こう言いますよね。

「バンダを意識して」
「バンダ!」
「バンダ!!!!」

それに対して、
「バンダはわかった。で、結局どこに力を入れればいいの?
と思われたことはありませんか?

・・・私はあります。
バンダ講座を受けても、わからない。
先生に聞いてもわからない。
体感でなんとなーくこれかな、というのは理解した。
けど納得はしていない、という感じです。

「感覚」は人によって違う。だから伝わらない


とはいっても、感覚論や抽象的な表現(プラーナ、チャクラなど)が
決して悪いわけではありません。
それがヨガにおける大切な教えであり、
『理解するより体感する』という東洋哲学的思想に基づいているからです。
しかし、私たち日本人は、東洋的哲学に染まる以前に、
理論を重視する西洋的思考の枠にはめられて生きています。
そして、現代人である私たちは多様な骨格特性があることがわかっていますし、運動経験の差も大きくあります。
そんな中で、「私の感覚」をそのまま「あなたの感覚」として
押し付けることには限界が来ているのではないでしょうか。

結果として、「先生の感覚」が生徒にとって無理な動きに繋がり、
怪我をしてヨガから離れてしまう、という現実があります。

講師の感覚が怪我に繋がった経験談

例えば、ドロップバック。
私は先生からは「お尻を柔らかく、お腹には力を入れない」と言われました。
それで、練習をしていたのですが、案の定腰を痛めました。
私は、腹直筋が弱く、前面で頭を含む上半身の重心移動を支えきれず、
腰に負荷がかかっていました。
おそらくこう指導された背景には、「先生が他の人よりも腹直筋が発達している」という事実があり、
それを先生が認識していなかったのではないかと推測します。

この経験から、多様な骨格特性・運動経験の有無・筋肉の使い方を考慮した上で、
安全に指導する必要性を強く感じるようになりました。

「魔法の言葉」を「解剖学」に翻訳してみる


例えば、以下2つのクラスでよく飛び交う言葉を、解剖学的に翻訳してみたいと思います。

  • 伝統的な指導:「ムーラ・バンダを引き締めて」
  • 解剖学的な翻訳:「骨盤底筋群を軽く引き上げ、同時に腹横筋を収縮させて、腰椎を安定させる」

いかがですか?さっぱりわからないですね(笑)
まず骨盤底筋群の引き上げには、呼吸により「腹圧を高める」ことが重要です。
よって、横隔膜を上下に動かし、息を吸う、吐くという動作が必要です。
ただ、この横隔膜。
現代人は常に交感神経優位で、身体が縮こまっていることが多いので
硬くてなかなか動かせない人が多いです。
そんな人には是非大貫先生が考案した、呼吸ケアに行って欲しいです。

横隔膜を動かせるようになると、腹横筋を意識したまま呼吸をするということがしやすくなります。

私自身、呼吸ケアに行ってからムーラバンダの感覚がつかめるようになったので是非皆様にも体感してほしいです。

  • 伝統的な指導:「大地からエネルギーを吸い上げて」
  • 解剖学的な翻訳:「足裏の3点(親指の付け根、小指の付け根、かかと)で均等にマットを押す。その反作用を利用して、内もも(内転筋)から腸腰筋へと連動させて姿勢を保つ。」

いかがでしょうか。
ただ、内転筋・腸腰筋。現代人は弱いことが多く、感覚がないという方も多いです。多くの生徒さんもそうです。
これは実際に動かしてみて「ここ使えるんだ!」と感覚を持ってもらうしかありません。
ただ、それって普通のヨガクラスだと体感してもらうことが少ないですよね?

私の目指す、3つのない「毎日やらない、怪我しない、競わない」アシュタンガヨガ

これらの例のように、
「骨」や「筋肉の収縮」という、誰の体にも確実に存在する物理的な事実にフォーカスを当てていきたいのですが、、、

いかんせん、骨や筋肉の収縮を感じられるかは全く別問題。
それを私はFRPを使って感じてもらいたい。
それが私の目指す、現代の知見(解剖学や運動生理学など)を取り入れてアップデートしていく「新生・アシュタンガヨガ」であるからです。

一部の「選ばれた人」のためだけの厳しいシステムではなく、長く、安全に、生活の一部として楽しめるシステムを作りたいです。

一緒に「ヨガの言葉」を翻訳しませんか?


「今の指導法に限界を感じている」
「もっと論理的にアシュタンガを学びたい・伝えたい」
と思っている方へ。

「完成されたものを教える場」ではなく、
「一緒にどうすればよくなるかを考える場」を私は作りたいです。
一緒にそんな場を作っていきませんか?

共感してくださった方は、是非コメントをお願いします!
またよければ、Threadsでも繋がって意見交換させてください。

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